れい - 蜜

部屋のチャイムを押すと待たされる事なく開くドアの向こうにはれいさんがいていつものように笑顔で迎えいれてくれて心がポカポカする感じがします。と同時に何か普段の生活のちょっとした過ちや後悔を赦されたかのように心が軽くなります。このくらいで大層な、と思われそうですが、そうです、私はチョロいのです。レミオロメンの「3月9日」から始まるオルゴールBGMを聴きながらゆったりとした雰囲気で施術が始まります。マッサージの優劣は専門家に任せるとして、ただ丁寧に気持ちを込めてやってくれているのが掌から熱と圧して伝わり、結果私の脳と身体が快感としてそれに反応して「身体はリラックス、頭は脳汁まみれ」上は洪水、下は大火事これなーんだ、みたいな問答を繰り返して施術が終了します。こんなに短いスパンで何回も脳を焼いた経験がないので今後が不安ですがいつも貰って帰る「希望」を胸に頑張っていく所存です。

今日は河岸を変えて菊陽の部屋でした。いつもと違う場所でれいさんに会うのは、元々ある「お忍びでカノジョの家に遊びに行ってる」感が一層強く感じられ部屋がワンルームではないのも「家」に上がり込んだみたいなちょっとの背徳感も味わえます。 それでいていつもの癒し。心身の憂鬱をマッサージでも言葉でも優しく解きほぐしてくれます。あと、ちょっといいと思ったのはマットの横に鏡が置いてあってれいさんの均整のとれた身体を折り曲げたり捻じったりして全身でマッサージしてくれている様子を眺められます。

今日も今日とて「れい」さんのロンギヌスの槍に僕のATフィールドは打ち砕かれて静寂のLCLの海にとろけました。 施術が終わって現実に戻るときに貰って帰る感情を言葉にすれば「希望」なんだと思います。いつも一生懸命にしてくれて、まごころをつくしてくれてありがとう。

今回もいい体験が出来ました。施術中のとりとめのない会話の中で「手当て」の効果について話しました。れいさんのマッサージには脳汁が出まくる感覚があってちょっと調べてみたらオキシトシン、セロトニン、ドーパミンの他にもエンドルフィンが出て癒しと快感をもたらしてくれているのでした。普段の生活の中では不足してそうな幸せホルモンを引き出してくれるのは「癒してもらいに行く」行動を充分に満足するものです。前回の「永遠に感じる時間」も「永遠に続くといいねえ」とか言ってくれて脳汁漏れました。

れいさんの施術を受ける時間は今の私にとって心身を癒やす本当に貴重なものとなっていますが楽しすぎてあっという間に過ぎます。特殊相対性理論理論で言う時空の歪みが発生しています。（嘘です。）ドーパミンがドバドバ出て時間感覚が麻痺するぐらい、なんていうかツボってます。反面れいさんにとっては永遠に感じる長い時間だったら、とも思いますが、そうでない事を祈るばかりです。